苦しい顔をして人をうらみ、
できない理由をいくつもあげて
「自分自身こそ世界で一番の悲劇の主人公だ」
と思いながら歯を食いしばり、
がんばっていた男がいました。
ふらりと出会った旅人に言われました。
「すべてが良くなる魔法の言葉を教えましょう。
そんなに苦しまなくても、だんだんと少しずつ
うまくいくようになる言葉です。
毎日、朝と昼と寝る前に大きな声で
10回ずつ言うだけです。やってみますか?」
男は「やります、教えてください」と
藁にもすがる気持ちで言いました。
それから30年、言い続けているようです。
「やれる、できる、大丈夫!
すべてはだんだん良くなっている!」
そして、すべては少しずつ良くなっているそうです。